「フレイル」という言葉をご存じですか?
「フレイル」という言葉を聞いたことはありますか。
最近ではテレビや新聞でも取り上げられる機会が増えましたが、「高齢者の話でしょう?」と思われる方も多いかもしれません。
しかし実際には、40代・50代は将来の健康寿命を左右する大切な時期です。
この年代の生活習慣が、10年後、20年後の身体づくりに影響する可能性があると考えられています。
フレイルという考え方を知ることは、「介護を考えるため」ではなく、「いつまでも元気に暮らすため」の第一歩なのです。
30秒セルフチェック
まずは、ご自身の生活を振り返ってみましょう。
- 以前より疲れやすくなった
- 階段を上るのが少し大変になった
- 休日は家で過ごすことが増えた
- 運動する機会がほとんどない
- 人と話す機会が以前より減った
- 最近、食事量が少なくなった
- 筋力が落ちたように感じる
いくつか当てはまったからといって、フレイルというわけではありません。
ただし、生活習慣を見直す良いきっかけになるかもしれません。
フレイルとは?
フレイルとは、健康な状態と要介護状態の中間にある状態を表す言葉です。
病気の名前ではありません。
年齢を重ねることで体力や筋力、心や社会とのつながりが少しずつ弱くなり、そのまま何もしない状態が続くと、介護が必要な状態へ近づく可能性があると考えられています。
一方で、早い段階で生活習慣を見直すことで、健康な状態へ近づける可能性があることもフレイルの大きな特徴です。
なぜ40代から知っておく必要があるのでしょうか?
「まだ40代だから大丈夫」と思う気持ちは自然なことです。
しかし身体の変化は、ある日突然始まるものではありません。
毎日の運動不足。
忙しさからの睡眠不足。
外食が続く食生活。
仕事中心で運動する時間がない生活。
こうした小さな積み重ねが、少しずつ身体へ影響すると考えられています。
そのため、40代・50代は「予防を始める年代」ともいえるでしょう。
以前の記事でもご紹介したように、筋力の低下は年齢だけではなく生活習慣も関係しています。
40代から筋力はなぜ低下する?今日からできる筋力低下を緩やかにする習慣もあわせてご覧ください。
フレイルには3つの側面があります
① 身体的フレイル
筋力や体力が低下し、疲れやすくなったり、歩く速度が遅くなったりする状態です。
② 心理・認知的フレイル
気力が低下し、外出や趣味を楽しむ意欲が減ることがあります。
物忘れが気になる方もいるでしょう。
③ 社会的フレイル
人との交流が減ることで外出する機会も減り、身体を動かす時間も少なくなります。
この3つは互いに影響し合うため、「身体だけ鍛えれば良い」というものではありません。
フレイルは改善も期待できると考えられています
フレイルと聞くと、「もう元には戻れないのでは」と不安になる方もいるかもしれません。
しかし、フレイルの特徴は、早い段階で気づき生活習慣を見直すことで、健康な状態に近づける可能性があることです。
そのため、厚生労働省や日本老年医学会などでも、適度な運動、十分な栄養、人との交流を大切にすることが勧められています。
大切なのは、「年齢のせいだから」とあきらめないことです。
身体は年齢とともに変化しますが、その変化のスピードは毎日の生活習慣によって変わる可能性があります。
健康寿命を延ばすために今日からできること
健康寿命とは、介護などを必要とせず、自分らしく生活できる期間のことです。
寿命が延びても、健康で過ごせる時間が短くなってしまっては、生活の質は大きく変わってしまいます。
だからこそ40代・50代は、「今は元気だから大丈夫」と考えるのではなく、将来への準備を始める年代ともいえるでしょう。
難しいことを始める必要はありません。
- エレベーターではなく階段を使う
- 近くなら歩いて買い物へ行く
- 毎日たんぱく質を意識して食べる
- 夜更かしを控える
- 友人や家族との会話を楽しむ
こうした小さな積み重ねが、5年後、10年後の健康につながるかもしれません。
まとめ
フレイルとは、健康な状態と要介護状態の中間にある状態を表す考え方です。
高齢者だけの問題と思われがちですが、将来の健康寿命を考えるなら、40代・50代から生活習慣を見直すことは決して早すぎることではありません。
毎日身体を動かすこと。
バランスよく食べること。
十分に眠ること。
人とのつながりを大切にすること。
どれも特別なことではありませんが、その積み重ねが未来の自分への投資になります。
10年後も、20年後も、自分の足で歩き、好きな場所へ出かけ、大切な人と笑い合える毎日を目指して、今日できることから始めてみませんか。
よくある質問(FAQ)
Q. フレイルとサルコペニアは同じですか?
同じではありません。フレイルは身体だけでなく、心や社会とのつながりも含めた考え方です。一方、サルコペニアは筋肉量や筋力などに着目した状態を指します。
Q. 40代でもフレイルを意識した方がいいですか?
フレイルは高齢者に多いとされていますが、40代・50代から生活習慣を整えることは、将来の健康づくりにつながる可能性があります。
Q. 一番大切なことは何ですか?
特別なことを始めるよりも、「運動・食事・睡眠・人との交流」を無理なく続けることが大切と考えられています。
Q. フレイルは改善できますか?
早い段階で気づき、生活習慣を見直すことが重要とされています。気になることがある場合は、医療機関などへ相談することも大切です。
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免責事項
本記事は健康に関する一般的な情報を提供することを目的としています。診断や治療を目的としたものではありません。体調に不安がある場合や気になる症状がある場合は、医療機関へご相談ください。参考文献
- 厚生労働省 e-ヘルスネット
- 厚生労働省 健康日本21(第三次)
- 日本老年医学会「フレイル診療ガイド」
- 国立長寿医療研究センター フレイル関連資料
- World Health Organization(WHO)Healthy Ageing
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